本ページはOpenAI社の「Best practices for prompt engineering with OpenAI API」を要約したものです。
元の文章は広くGPTを使用したAPI開発までを視野に入れた内容ですが、ChatGPTを使用する際にも適用できる内容なので、目を通してみてください。
GPTのベストプラクティス
OpenAIのGPT(Generative Pretrained Transformer)というAIモデルの使い方について、初心者でも理解できるように解説します。
GPTは、自然言語処理(NLP)の分野で非常に高い性能を発揮するAIモデルで、文章生成や質問応答など、多くのタスクで活用されています。
GPTを最大限に活用するための戦略
GPTを使う際には、いくつかの戦略を用いることでより良い結果を得ることができます。
以下に、その主な戦略を紹介します。
- 明確な指示を書く:
GPTはあなたの意図を読み取ることはできません。出力が長すぎる場合は、短い回答を求めるように指示します。出力が単純すぎる場合は、専門家レベルの文章を求めるように指示します。
あなたが何を求めているかをGPTが推測する必要がないほど、あなたが求める結果を得る可能性が高まります。
たとえば、「私に5つのアイデアを提供してください」という指示は、GPTにとっては非常に曖昧です。それに対して、「私に、環境に優しい新製品の開発に関する5つのアイデアを提供してください」という指示は、GPTが何をすべきかを明確に理解するのに役立ちます。 - 参照テキストを提供する:
GPTは、特に専門的なトピックや引用、URLについて尋ねられたときに、自信を持って偽の答えを作り出すことがあります。テストでノートが学生のパフォーマンスを向上させるのと同じように、GPTに参照テキストを提供することで、より正確な答えを得ることができます。
たとえば、ある特定のトピックについての質問に答える際に、そのトピックに関する参照テキストを提供すると、GPTはそのテキストを基にした回答を生成します。 - 複雑なタスクを単純なサブタスクに分割する:
ソフトウェアエンジニアリングで複雑なシステムをモジュール化されたコンポーネントに分解するのが良い習慣であるように、GPTに提出するタスクも同様です。
複雑なタスクは、単純なタスクよりもエラー率が高い傾向があります。さらに、複雑なタスクは、初期のタスクの出力を後のタスクの入力に使用する、より単純なタスクのワークフローとして再定義できます。
たとえば、「私のビジネスプランを作成してください」という複雑なタスクを、「市場分析を行う」「競合分析を行う」「財務計画を作成する」などのサブタスクに分割することができます。 - モデルにペルソナを採用させる:
GPTに特定のキャラクターやペルソナを採用させることで、そのキャラクターが持つ知識や視点を反映した出力を得ることができます。
たとえば、「シェイクスピアのように書いてください」と指示すると、GPTはシェイクスピア風の文章を生成します。 - 具体的な例を提供する:
GPTに具体的な例を提供することで、より具体的で適切な結果を得ることができます。
例えば、「私があなたに言ったように、私の友人にメールを書いてください」と指示するよりも、「私があなたに言ったように、私の友人ジョンに、来週のパーティーに出席するかどうか尋ねるメールを書いてください」と指示した方が、より具体的で適切なメールを生成します。 - 長い対話を要約またはフィルタリングする:
長い対話を扱うアプリケーションでは、過去の対話を要約またはフィルタリングすることで、GPTが重要な情報を見落とすリスクを減らすことができます。
これは、ユーザーが過去の対話を思い出すのを助け、モデルが適切な応答を生成するのに役立ちます。 - 長いドキュメントを部分的に要約し、全体の要約を再帰的に構築する:
長いドキュメントを一度に全体を要約するのではなく、部分的に要約し、それらの要約を組み合わせて全体の要約を作成することで、より高品質な要約を得ることができます。
これは、特に長いレポートや論文を要約する際に有用です。 - モデルに自身の解決策を考えさせる:
GPTに問題の解決策を急がせるのではなく、自身の解決策を考えさせることで、より洗練された結果を得ることができます。
これは、モデルが問題を深く理解し、最適な解決策を提案するのを助けます。 - モデルの推論過程を隠す:
GPTに内部モノローグや一連のクエリを使用して推論過程を隠すよう指示することで、ユーザーにとってより理解しやすい結果を得ることができます。
これは、モデルが複雑な推論を行う場合や、ユーザーがモデルの思考過程を理解するのが難しい場合に特に有用です。 - モデルに前回のパスで何かを見落としていないか尋ねる:
GPTに前回のパスで何かを見落としていないか尋ねることで、より完全な結果を得ることができます。
これは、モデルが初めての試行で完全な解答を生成できない場合や、モデルが何か重要な情報を見落としている可能性がある場合に特に有用です。
これらの戦略は、GPTを使う際の基本的なガイドラインであり、これらを適切に組み合わせることで、より高品質な結果を得ることができます。
まとめ
AI技術は日々進化していますが、その中でもGPTはその強力な自然言語処理能力で注目を浴びています。しかし、その能力を最大限に引き出すためには、上記のような戦略を理解し、適切に活用することが重要です。
今回の記事が、皆さんがGPTを使う際の参考になれば幸いです。これからもAIの世界は進化し続けますので、一緒に学んでいきましょう。